愛知県名古屋市の内科、小児科、脳神経内科 熊沢医院


愛知県名古屋市の内科、小児科、脳神経内科 熊沢医院

〒456-0035
愛知県名古屋市熱田区白鳥2-12-12
TEL 052-671-1480
▲Mobile Site 
トップページ»  予防接種

予防接種について

子宮頚がんの予防ワクチン


子宮頚がんの予防ワクチン


子宮頸がんの原因は、ほぼ100%がヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染です。多くの場合、性交渉によって感染すると考えられていて、発がん性HPVは、すべての女性の約80%が一生に一度は感染していると報告があるほどとてもありふれたウイルスです。このため、性行動のあるすべての女性が子宮頸がんになる可能性を持っています。

ワクチンとは、病気の原因となる細菌やウイルスなどをあらかじめ接種しておき、病気を防ぐ方法です。
子宮頸がん予防ワクチン(製品名:サーバリックス(グラクソスミスクライン社))は、発がん性HPVの中でも特に子宮頸がんの原因として最も多く報告されているHPV16型と18型の感染を防ぐワクチンで、海外ではすでに100カ国以上で使用されています。日本では2009年10月に承認され、2009年12月22日より一般の医療機関で接種することができるようになりました。また、2011年7月1日よりHPVの6、11、16および18型の4つの型の感染を予防する4価のHPVワクチン(製品名:ガーダシル(MSD社))が承認され、使用が開始されました。さらに2020年7月よりHPVの16、18、31、33、45、52、58型の9つの型の予防ワクチン(製品名:シルガード9(MSD社))が承認され、使用が開始されました。
いずれのワクチンも感染を防ぐために3回のワクチン接種で、発がん性HPVの感染から長期にわたってからだを守ることが可能です。しかし、このワクチンは、すでに今感染しているHPVを排除したり、子宮頸部の前がん病変やがん細胞を治す効果はなく、あくまで接種後のHPV感染を防ぐものです。
子宮頸がん予防ワクチンの接種を受けた女性も予防できない発がん性HPVに感染するリスクがあります。従って、ワクチン接種を受けていても、定期的な子宮頚がん検診を受ける必要があります。
 

ヒブ(Hib)ワクチンについて


ヒブ(Hib)ワクチンについて


ヒブ(Hib)とは、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型の略称です。この菌は19世紀末、インフルエンザ患者の喀痰から見つかったため、インフルエンザの病原菌と考えられ、この名が付けられました。しかし、現在ではインフルエンザはインフルエンザウイルスの起こす感染症であることが明らかになっており、インフルエンザ菌はインフルエンザとは直接関係はありません。

このヒブ(Hib)インフルエンザ菌は、ヒトからヒトへ飛沫感染し、肺炎や喉頭蓋炎、敗血症などの重い病気を引き起こします。なかでも髄膜に感染するHib髄膜炎は最も頻度が高く、予後が悪い病気です(図:細菌性髄膜炎の年齢分布<原因菌別>)。
多くの場合は生後3カ月から5歳になるまでの子供たちがかかります。特に2歳未満のお子さんに最も多いので要注意です。
Hibワクチン(製品名:アクトヒブ(サノフィパスツール第一ワクチン社)はフランスで日本仕様に生産され、日本で発売されるフランス製のワクチンです。アクトヒブは、インフルエンザ菌b型から精製した莢膜多糖体(PRP)に破傷風トキソイドを共有結合させて効果を高めた、小児用の結合体ワクチンです。Hibワクチンの推奨される接種は、生後2カ月から7か月未満の間に3回、1年後に1回の計4回の接種が必要です。接種開始年齢によりスケジュールが異なりますので、詳しくはご相談下さい。
 

小児肺炎球菌ワクチン


小児肺炎球菌ワクチン


小児肺炎球菌ワクチン(製品名:プレベナー(ファイザー社))は、細菌性髄膜炎など、肺炎球菌による重い感染症を予防する、子ども用のワクチンです。肺炎球菌による髄膜炎や菌血症、菌血症を伴う肺炎などの病気を予防するために接種します。2000年から定期接種にしているアメリカでは、ワクチンで予防できる肺炎球菌による重い感染症が98%減りました。

肺炎球菌による髄膜炎は約半数が0歳代でかかり、それ以降は年齢とともに少なくなりますが、5歳くらいまでは危険年齢です。生後2か月以上から9歳以下まで接種できます(名古屋市の助成対象は生後2か月~5歳未満です)。2か月になったらなるべく早く接種しましょう。
接種回数は、肺炎球菌ワクチンをはじめて接種する月齢/年齢によって異なります。医師に相談して、早めにスケジュールを決めましょう。 
詳しくは窓口までご相談ください。
 

「日本小児科学会」が推奨する予防接種スケジュール

近年の新しいワクチンの開発、普及によって、ワクチンで予防できる疾患が増え、多くのワクチンを限られた乳幼児期に接種する必要があります。では、どのワクチンから受けたらいいのでしょう。それぞれのワクチンによって、接種する年齢や回数などが違うので、わかりにくいですね。大切な子どもをVPDから守るために、せっかくなら、できるだけベストのタイミングで受けたいものです。ここでは、「日本小児科学会」が推奨する予防接種スケジュールを提示しています。御参考にして下さい。

「日本小児科学会」が推奨する予防接種スケジュール(PDF)

※PDF形式の文書をご覧頂くには、Adobe® Reader® プラグイン(無料)が必要です。
お持ちでない方はこちらから入手できます。