喫煙に関する簡単な問診を行います。
喫煙習慣にはニコチン依存と心理的依存が影響しています。
ニコチンの依存度は喫煙者によって異なり、「タバコ依存症スクリーニング(TDS)」という質問表を使って判定します(質問表は当院ホームページの「初診の方へ」のページにあります。
【問診表(禁煙外来用)はこちら】)
続いて、喫煙状況の把握を行います。
タバコの煙に含まれる200種類の有害物質のひとつである一酸化炭素(CO)を測定する検査機器です。一酸化炭素は、ニコチンとともに動脈硬化の原因となり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。また、一酸化炭素は、酸素の200倍以上血液に溶け込みやすく、酸素の運搬を妨害し持久力(スタミナ)や作業効率を低下させます。
毎回の診察時に呼気の一酸化炭素(CO)濃度測定を行います。これによって現在の喫煙状況が把握できます。タバコを吸わない人の呼気CO濃度は0~5ppm程度になります。大気汚染や間接喫煙の影響もあり、7ppm以下がノンスモーカーのレベルと判断します。呼気CO濃度は禁煙した瞬間から下がり始め、20分で脈拍は正常になり、8時間で一酸化炭素レベルが正常域になって運動能力が改善し、24時間で心臓発作の確率が下がります。
喫煙習慣にはニコチン依存が強く関与しているため、無理なく禁煙するのために禁煙補助薬が用いられます。禁煙補助薬にはニコチンパッチまたは経口禁煙補助薬(内服薬)があります。これらの薬は禁煙後の離脱症状をおさえ、禁煙を助けてくれます。経口禁煙補助薬はニコチンを含まない飲み薬で、喫煙による満足感もおさえます。ニコチンパッチを使うと禁煙の成功率は約2倍、経口禁煙補助薬を使うと成功率は約3倍高まります。
禁煙治療最終日(5回目、12週目)にめでたく禁煙成功!認定証の授与です。これで禁煙治療はひとまず終了です。これからのあなた自身と周りの人(ご家族)の健康のためにも、禁煙を継続してください。